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【科学ニュース】液体金属の形状をプログラムで変化させる

英サセックス大学とスウォンジー大学の研究チームが、液体金属に電荷をかけて操作することにより文字やハート型などの2次元図形を描かせる方法を編み出した。これは、物質のシームレスな形状変化をプログラムで制御できる“きわめて有望な”新しい物質クラスを示すもので、研究結果は英ブライトンで開催された「インタラクティブ平面・空間に関する国際会議2017(2017 ACM International Conference on Interactive Surfaces and Spaces)」で発表された。

「これは、液体の状態でプログラム可能な、物質の新しいクラスであり、制御可能な方法によって単純な滴(しずく)の形から複雑な幾何学図形へと動的に変形させることができる」と、サセックス大学研究員の徳田豊氏は述べる。

身近な用途としては、再プログラム可能な回路基板や導電性インクが考えられる。

「まだ研究は初期ステージだが、2次元で液体金属を細かく制御できる明白な事実はわれわれを駆り立て、将来の用途としてコンピューター・グラフィックスやスマート・エレクトロニクス、ソフト・ロボティクス、曲面ディスプレイの研究に向かわせる」と徳田氏は話す。

液体金属に形状を与える電界はコンピューターによって作成する。つまり、液体金属の位置と形状はプログラム可能で、動的に制御できる。

「液体金属は、変形を前提とする用途について極めて有望な物質形態だ。ユニークな属性として、電圧で制御できる表面張力、常温における液体状態での高導電性と液体-固体の相転移がある」と、サセックス大学INTERACTラボの所長であるスリラム・スブラマニアン(Sriram Subramanian)教授は述べる。

「われわれを含む多くの研究者の長期的な展望としては、どんな対象についても物理的な形状、外観、機能をデジタル制御によって変化させ、現在のディスプレイやロボットの機能を凌駕するインテリジェントで機敏な役に立つオブジェクトを作り出すことだ」。

【情報ソース】

ACM Digital Library - Programmable Liquid Matter: 2D Shape Deformation of Highly Conductive Liquid Metals in a Dynamic Electric Field
https://dl.acm.org/citation.cfm?doid=3132272.3134132
doi: 10.1145/3132272.3134132

University of Sussex - Liquid metal brings soft robotics a step closer (動画1分33秒あり)
http://www.sussex.ac.uk/broadcast/read/42158

Sci-News - Programmable Liquid Matter: Researchers Find Way to Morph Liquid Metal into Physical Shapes
http://www.sci-news.com/physics/programmable-liquid-matter-05333.html

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