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【科学ニュース】新しいチタンと金の合金、硬度はチタンの4倍

ほとんどの鋼鉄や純粋なチタンより3~4倍の硬さを持ち、生体適合性のある新しい合金が開発された。

チタンはその強度から、ひざや股関節の人工関節の素材として使われることが多い。Science Advances誌に7月20日付で発表された研究論文によると、チタンと金の3:1の新しい合金(Ti3Au)は、従来品を超える特性を備えているという。

「これはほとんどの鋼鉄の3~4倍硬い。また、歯科のインプラントや人工関節に多く使われている純粋なチタンの4倍の硬さがある」と、ライス大学(テキサス州)教授で論文主著者のエミリア・モロサン(Emilia Morosan)氏は話す。

モロサン氏ら研究チームによると、Ti3Auを“高温”で作ると、通常のチタンの4倍の硬度を持つベータ版Ti3Au(β-Ti3Au)のほぼ純粋な結晶が生成される。低温の場合には、別の立方晶構造であるα-Ti3Auを構成する傾向があるという。

「Ti3Auの硬度が他のTi-Au合金およびその合成物に対して硬度が4倍に増すのは、価電子密度が高まること、結合距離が短くなること、そして擬ギャップ形成によるものと考えられる」。

チタンおよび金自体は、最も生体適合度の高い金属であり、医療用のインプラントに広く用いられているので、β-Ti3Auも同様に生体適合性を持つだろうと研究チームは考えた。

新しい合金を実際にテストしたところ、純粋チタンより生体適合性が高かった。その実験では、耐摩耗性についても同様に、純粋チタンを上回ることがわかった。

モロサン氏らは、β-Ti3Auの結晶構造をさらに詳しくテストし、ドーパント(不純物)の添加によってさらに硬度を高められないか調べようと計画している。

【情報ソース】

Science Advances - High hardness in the biocompatible intermetallic compound β-Ti3Au
http://advances.sciencemag.org/content/2/7/e1600319.full

Rice University - Titanium + gold = new gold standard for artificial joints
http://news.rice.edu/2016/07/20/titanium-gold-new-gold-standard-for-artificial-joints/

Sci-News - New Biocompatible Alloy is Four Times Harder than Pure Titanium
http://www.sci-news.com/othersciences/chemistry/biocompatible-alloy-harder-titanium-04050.html

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